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イズヘイ食育探検隊

2013/09/18 「かとうのももゼリー」の巻

今回の舞台は兵庫県の加東市。加東市学校給食センターの“地産地消”の取り組みです。

 

いずみちゃん

わぁ、とっても広い果樹園だね!ここはどこなの?

 

隊長

ここは兵庫県加東市、上久米というところで農業をされている古跡真一さんの桃園じゃ。


いずみちゃん

おいしそうな桃がたくさん!僕たちの身近なところでもたくさんの桃を作っている方がいるんだね!

 

隊長

「白鳳」といわれる種類の白桃じゃ!加東市産のモモは“やしろの桃”ともいわれ伝統があるそうで、古跡さんはその桃園を守り、丹念に育てられている農家の方じゃ。

いずみちゃん

この桃が給食に出るのかな?

 

隊長

今回は、加東市学校給食センターがこの桃を給食で利用するという取り組みじゃ。ところで桃という果物、おぬしらは給食で食べたことがあるかな?

 

いずみちゃん

う~ん、生ではないかな…?缶詰ならあるけど!

 

いずみちゃん

桃のゼリーはあるけど、生そのままはないね。

 

隊長

桃は大変痛みやすい果物じゃ。みかんやりんご、パインと違って生の状態で給食に提供するのは非常に困難なので、ひと手間加えて加工する必要がある。そこで給食センターからわしらにお声がかかったのじゃ!

 

いずみちゃん

加東市産の桃を、メーカーさんにつないで加工してもらうのね!


隊長

そのとおり!今回の探検隊の任務は「給食センターから提供された地産地消の桃を、メーカーと協力して冷凍のゼリーにすること」じゃ。さあ、加東市産の桃が「かとうのももゼリー」になるまでをのぞいてみよう!

桃の収穫の最盛期にあたる7月25日、探検隊は加東市学校給食センターを訪問しました。この日は、古跡さんの農園から給食センターにゼリーの原料となる桃が届けられる日なのです。

給食センターの方々と、ゼリーの製造元となる日東ベスト株式会社の製造スタッフとの間に打ち合わせが行われました。今回は給食センターで桃の下処理が行われるのです。

物資搬入口からたくさんの桃が運ばれてきました。調理場が甘~い香りに包まれ、メーカー製造スタッフ指導のもと調理員の方々がいっせいに手際よく、皮と種の部分を処理していきます。

皮と種を取り除いた桃は、品質保持の為のビタミンCが入ったシロップを充填して、真空包装します。

次に給食センターの大釜でボイルしたら「加東市産 桃のコンポート」の出来上がり!これを冷凍して、日東ベスト ゼリー工場へ送るのです。

隊長

地産地消の果物をゼリーなどの加工食品にするにあたって、もっとも難しいのがこの「1次加工」じゃ。メーカーの食品工場は原料の衛生基準が厳しく、ただ収穫したものを送るという訳にはいかない。いくら良い地産原料があっても、ここでつまずいてしまう取り組みが多いのじゃ。今回は加東市給食センターの方々が自らの施設を使って、安全・衛生的に下処理をして下さったので、この課題をクリアできたのじゃ!

 

いずみちゃん

ふだんは給食を作っておられる調理員の方が、丁寧に加工して下さったよ。ゼリー3,500人分の桃、約200kgを下処理するのに2日間かかったんだ。

 

いずみちゃん

とてもきれいで大きな調理場でびっくりしたね。メーカー担当の方と一緒に探検隊も少しだけお手伝いをしたよ!

 

さて、1次加工は無事終わり、ここからは日東ベストの工場で加工が行われます。冷凍状態で送られた桃はクラッシュされ、ゼリーの材料といっしょに紙カップに充填されていきます。

トップシールを貼り付けて冷凍されたら「かとうのももゼリー」が出来上がり!

そして9月26日、出来上がった「かとうのももゼリー」をお届けするのは探検隊のお仕事。あとは加東市の子供たちにおいしく食べてもらえたら大成功です。

当日はうれしい事に加東市給食センターの方から、給食の時間にお招き頂きました。センターの藤木所長、栄養士の浅田先生・石田先生、それから桃農家の古跡さん夫妻、日東ベストの杉山担当も一緒です。


【実施場所】加東市学校給食センター
【実施日】  2013年9月26日(木)
【本日のメニュー】
ごはん / 牛乳 / さんまのうめに
とうがんと豚肉のいために /
もやしのあえもの /
かとうのももゼリー

 

つやがあってふっくらした新品種「きぬむすめ」のごはん、しっかりとコクのある味付けの「とうがんと豚肉のいため煮」、「さんまのうめに」は骨も食べられるまで煮込んであり、梅の甘酸っぱい香りが食欲をそそります。思わず、笑顔になるおいしさ!

さて、「かとうのももゼリー」の仕上がりはどうでしょうか?シールをあけると、果実のときそのままの透き通った果肉の色、濃厚な甘み、加東市産の桃だけを使ったゼリー!丹精込めて作られた生産者の方や、加工でお世話になった給食センターの方と一緒に頂くとおいしさも格別です。

実は、このゼリーのトップシールのイラストは、加東市の幼稚園・小学校・中学校の生徒さんたちがデザインしたものです。たくさんの応募の中から選ばれた3つのイラストが3,500個のゼリーそれぞれにプリントされているのです。

 

いずみちゃん

こだわった果物を作られている生産者の方、それを商品化にしたいと、1次加工まで協力して下さった給食センターの方々、シールのデザインをした生徒さん達、それを形にして下さるメーカーさん。みんなつながって1つの商品ができているんだね。

 

いずみちゃん

新しく商品を作るって、大変だけど楽しいね。もっと地産地消の食材を見つけて、みんなに喜んでもらえる商品を作りたいな。

 

隊長

わしらは給食を調理したり、商品を製造したりすることはできないが、それぞれの仕事をつなげて形にする為のお手伝いをすることはできる。声をかけて下さるお客様に感謝の気持ちを忘れてはいけないよ。


今回のレポートの締めくくりは、加東市立滝野中学校の給食風景です。シールデザインが採用された生徒さんがおられる3年1組に、栄養士の方と一緒にお邪魔させて頂きました。

みんな元気いっぱいの笑顔でポーズ!後日新聞記事も掲載され「かとうのももゼリー」の取り組みは大成功に終わりました。

 

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